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3D-COAT

2020年5月 6日 (水)

3D-Coatで Genesis8 Female のシーム消し

Genesis 8 Femaleなどのキャラクター作成において発生するシームを、3D-COATで修正する方法の覚書です。

最初にGenesis8 FemaleのUVについてですが、Blenderで読み込んでUVを表示するとこうなります。

2005060
 
左側にずらっと7つのUVセットが並んで表示されます。
Genesis 8にUDIM(あるいはマルチUV)が使われているためと思われます。
このBlender2.82は、UDIMが使えるのですが、まだ完全ではないのかも・・・。(;・∀・)

さて、UDIMに対応していない3Dペイントソフトでは、一番左端のUVセットしか塗ることができません。
例えば、左端のFaceと左から2番目のTorsoのつなぎ目を、またいで塗ることはできません。

UDIMの異なるUVセットをまたいで塗れるソフトは、現時点ではMARIとかだそうで・・・。
どうやらSubstance Painterもまだできないらしいです。(開発中?)
私のmodo701も、UDIMに対応しておらず、塗れません。(上位バージョンは対応してるらしい)
ZbrushもUDIMには対応してますが、UVセットをまたいで塗る方法はよくわかりません。(・_・;)
あとでご紹介する予定です。(^_^;)

ということで、私の持ってるソフトでUDIMに対応している、3D-COATを使う方法です。(^o^)

2005061

最初にDSでエクスポートしたGenesis 8 Femaleのobjを読み込みます。
DSエクスポートは、High Resolutionで書き出します。(Baseよりも表示がきれい)
ピクセルペイント用モデルの読み込みを使い、テクスチャーも同時に読み込みます。

2005062

3D-Coatでは、このように複数UVセットとテクスチャーを一度に読み込みできます。
ここで、注意ですが、すべてのテクスチャーを元のピクセルで読み込むと、ビデオメモリ不足?とかでものすごく重くなります。
このため、編集するテクスチャーのみ4096ピクセルにして、他は64ピクセルに落として読み込みます。
編集しないテクスチャーはあらかじめはずしておくほうがよいですね。

2005063


読み込んだ状態がこちらです。右側のレイヤーを見ると、UVセットがレイヤーとして読み込まれてるのがわかります。
レイヤー0と1が追加されています。レイヤー0は透明度に関するもので、使用しません。

2005064

今回、修正するのは、上図のFaceの耳とTorsoとの間のシームです。
これは、わざと目立つようにシームをつけたものです。
Renderosityのテスターさんは、このぐらい拡大してわずかに見えるかな?程度のシームを指摘されます。(厳しい)
ペイント作業するにあたり、上部のアイコンで、テクスチャーのみペイントする設定にしておきます。

2005065

例えば、UVセット内の修正では、スタンプツールが使用できます。
これは、Photoshopのスタンプ・ツールを3D上で使うイメージです。
左クリックでコピー元を指定してペイントできます。

2005066
スタンプ・ツールは、異なるUVセットをまたいで使用できないので、レイヤー1を使って塗ります。
レイヤー1は、異なるUVセットをまたいで塗れるレイヤーです。
このようにTorsoUVとFaceUVをシームレスに塗ることができます。

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単一色のブラシで塗るのでは、リアルさに欠けますので、それ用のブラシを作ります。
最初にコピー/貼り付けツールで、Faceのテクスチャーの一部(シームに近い場所)をCTRL+SHIFT+Cでコピーしてブラシを作ります。

2005068

レイヤー1をFaceとTorsoの上に移動して、選択します。
Phtoshopと同様、上位のレイヤーが優先して表示されます。

次に左側でブラシ・ツールを選択して、右上の先程作成したブラシを選択します。
左上の白い四角形はブラシの色なので、この場合は真っ白にしておきます。
このブラシで、透明度を調整しながら耳の後ろのシームを塗っていきます。

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うまく塗れたらレイヤー1を複製します。

20050610

レイヤー1およびコピーとFace、Torsoをそれぞれ合成します。
これで、修正したテクスチャーが完成です。

20050611

テクスチャーをエクスポートする前に、環境設定でパディング(余白)を設定しておきます。
この例では10としました。

20050612

エクスポートしたいレイヤーを選択して、このようにエクスポートします。

20050613

書き出すUVをセットを指定してエクスポートします。
このあとに書き出す形式(PSDとかpng、jpgとか)を指定できます。

これで完了ですが、ソフトを介した圧縮など、元テクスチャーと比べて、変わってしまう問題も起こります。
このため、Photoshopなどで、元テクスチャーにシーム部分のみ合成するなどの作業をした方がよいでしょう。

3DーCOATは、プロ版が379ドルと安価なのに、スカルプからペイントまで対応した良いソフトだと思います。
持ってて良かったです。(^o^)

2014年7月21日 (月)

3D-COATで、リトポしてみた

今回は、3D-COATを使って、MD3で作成した服をリトポして、Genesis2用の服を作成してみます。

201407211

用意した服は、単純なパンツです。
あらかじめ、Genesis2をCOLLADAでエクスポートし、MD3で読み込み、パンツを作成しました。

作成できたら、objをエクスポートするのですが、この際、DAZ Studioのスケールを指定します。これは、Poserのスケールにすると、3D-COATで読み込む場合、小さすぎて扱いにくいからです。

201407212

出力されたobjは、メタセコで左右対称に加工しておきました。
3D-COATでは、「インポート>自動リトポ用にインポート」を使用します。

201407213

このダイアログでは、いろいろオプションを指定できます。
左右対称オプションは、3D-COATが、開口部分を一部埋めようとしたりして、うまくいきませんでした。
大まかなポリゴン数を指定できます。リトポ後の加工を考えて、少なめの5000を指定しました。

201407214

その他、ポリゴンを細かくしたい部分を指定できますが、特に指定せず、ポリゴンの流れを若干指定しておきました。
何回か試した結果、パンツの中心部分の前後に、ポリゴンの流れを指定すると、イメージに近いポリゴンの流れになりました。

201407215

処理結果は、このようになります。
左右対称ではないので、これをエクスポートして、メタセコで加工後、左右対称にします。
リトポですので、当然ながらMD3で作成したUVマップは消えてしまいますので、新たに、UVマップを作成する必要があります。

ここで、実は、ZbrushのZremesherには、とても便利な機能があるようで・・。
MD3のUVマップの切れ目どおりにポリゴンを作成してくれるらしい・・。

201407216

メタセコで細部を作り込み、UVマップを作成し、DAZ Studioにインポートしてフィギュアにします。

201407217

Transfer Utilityを使用して、フィギュアにして、テストレンダリングしました。
いろいろなポーズに対応するには、ポリゴングループやモーフなど、手を加えないといけませんが、一応使えます。(汗

201407219

2013年5月11日 (土)

3D-COATを使ってみた4

前回記事で、ジャケットを半開きから閉じた形に変更したと書きました。
オブジェクトの形は変更しましたが、UVについては、変更しておりません。
実際には、modoで、UV編集画面で、背景に前回UV画像を貼り付けて、UVの位置と大きさを合わせたのですが・・・。

3D-COATで作成していたノーマルマップは、ピクセル・ペイントで作成しているので、UVが同じであれば、オブジェクトが変更されても、大丈夫です。
3D-COATのデータも引き継ぐことができます。

201305111

こちらが、前を開いた状態です。

201305112

メニューから、ジオメトリの置き換えを選択します。
前を閉じた状態のオブジェクトを指定して読み込みます。
次に出るダイアログでは、特に変更なければ、そのまま進みます。

201305113

このように、ジオメトリの置き換えができました。
レイヤーなども引き続き使えるので、オジェクトが変更されても、皺などの修正ができますね。

201305114

修正後、ノーマルマップだけをエクスポートするには、このようにすればよいです。

2013年5月 2日 (木)

3D-COATを使ってみた3

作成中のフィールドジャケットに、さらに皺を書き加えました。

201305021

右下のレイヤーのように何層かに分けて皺を加えていくと修正や調整がしやすいですね。
Photoshopのようにレイヤーの透明度の調整もできます。

201305022

外部で作成したテクスチャーの読み込みは、カラーマップの読み込みで行います。
ただし、オブジェクトをインポートした時に指定した解像度になってしまいます。
Poserの場合、4000pixの高解像度をよく使いますので、エクスポートして使用する場合は、要注意です。

201305023

マップの解像度を変更するには、上図のように、メッシュおよびテクスチャー解像度の変更で行います。
これをすると、エクスポートされるノーマルマップも合わせて変更されるようです。

ピクセル・ペイントというのは、1ピクセルに凹凸などの情報を記録するらしいので、1024×1024pixの画像では、およそ100万ポリゴンの情報を記録できるのだそうです。
ちなみに、3D-COATでは、4096×4096pixを設定しても、さくさく動きました。

201305024

ペイント機能を使って、少し汚れを追加してみました。
上矢印のところで、描画対象をカラーに限定し、左の■で色を指定し、その他、ペン先などを指定します。

メニュー「テクスチャー>エクスポート>カラーマップ」で、テクスチャーマップをエクスポートして、Poserに持って行きました。

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PoserPro2012でレンダリングした結果ですが、うまく反映できています。
こういった3Dペイントは、modoでも可能ですが、ノーマルマップも合わせて作成できるところが使いやすいです。

2013年5月 1日 (水)

3D-COATを使ってみた2

作成中のフィールド・ジャケットですが、テクスチャーを作りながらモデルの修正を行っています。
実際、テクスチャーを貼ってみると、予期しないポリゴンの乱れがみつかり、モデルやUVを修正することも多いからです。

モデルの細かな修正は、最近は、modo701のスカルプティングで行います。
オブジェクトにテクスチャーを貼った状態で、移動ツールを使って、テクスチャーを見ながら、手でこねるようにモデルを修正できるので、楽です。

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PoserPro2012に持ち込んで、レンダリングしてみた結果がこれです。
フィールド・ジャケットのヨレヨレ感や小じわが表現されてません。
ここから、3D-COATを使って、ノーマルマップを追加してみます。

実は、4月末までに3D-COATを買うと、バージョン4に無料アップグレードできるというので、ついつい買っちゃいました。
なので、現在使用の3D-COATは、バージョン3正規版です。

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まずは、ジャケットをインポートします。
皺付けに関係ないボタンやジッパー等は、取り外しておきます。
ノーマルマップ作成が目的ですので、ピクセルペイントのインポートを選択します。

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インポートの設定では、テクスチャーの大きさを1024×1024pixに設定しました。
以前は大きなサイズにしていましたが、今回は、これでも十分だと思います。
ちなみに、このサイズはビデオカードのメモリ容量に関係するのだそうです。
オンボードRAM256M以下なら、テクスチャーサイズは2000を越えないほうがよいそうです。
UVはあらかじめ作成しており、変更したくないので、特にオプションをチェックしません。


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3D-COATのツール・アイコンは、マウスを上に乗せると説明が見れるので便利です。
矢印のところに、ライトの調整や、ズーム、回転、パンなどのアイコンがあり、直感的でわかりやすいです。

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では、皺を塗っていきます。
左のアイコンでペンを選び、上矢印のところで、ペンの半径や深さ、減衰度などを設定し、右のアイコンでペン先を選び、塗っていきます。
今回は、皺ということで、筆圧はあまり関係ないので、マウスでポンポンとスタンプしました。

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間違った場合は、左矢印の消しゴムで消せます。
また、右矢印のところにレイヤーがありますが、これは、Photoshopなどのレイヤーと同じようなもので、カラーやディスプレイスメントを合成することができます。
現在の皺は、レイヤー1に塗っています。

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ひととおり塗りましたので、エクスポートします。
エクスポートでは、OBJファイルと、ノーマルマップの出力を指定します。

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PoserPro2012に作成したノーマルマップを追加して、レンダリングしました。
モデリングやテクスチャーでは表現が難しい皺が、うまく表現できたように思います。

2013年4月28日 (日)

3D-COATを使ってみた1

3D-COATのデモ版がダウンロードできるので、試してみました。

3D-COATは、ウクライナPILGWAYによって開発されているスカルプト・ペイントソフトだそうで、ペイント感覚でモデリングができるとのことです。
まだよくわかっていないのですが、私としては、要するにノーマルマップなどを使って、服の皺などが効率よくできるとよいなあ、ということでやってみました。

スカルプトというと、実際の頂点を移動させるスカルプトと、テクスチャーに情報を描き込んでいくイメージベースのスカルプトがあるようです。

先日購入したmodo701にも、両方の機能が備わっています。
しかし、実際やってみると、頂点移動のスカルプトはまずまず動きますが、イメージベースのスカルプトは、重くて・・・重くて・・・使えません。
パソコンの性能の問題もあるのでしょうけど、がっくりです。
・・・ということで、3D-COATを起動しました。

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3D-COAT(デモ版)の起動画面です。
とりあえず、次に進みます。

201304282

環境設定をしておきます。
法線マップのエクスポートは、MAYAを選びます。
これは、あらかじめ実験してわかったのですが、3D-COATのノーマルマップのエクスポートをMAYAにしないと、POSERでは凹凸が反転してしまいます。

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まず、ピクセルペイント用モデルをインポートします。
3D-COATには、ピクセル・ペイント、マイクロ頂点などのペイント法が選べるのですが、マイクロ頂点は、4角ポリゴンのみ対応なので、ピクセル・ペイント用にしました。
3D-COATのフォルダのサンプルから、Cubeを選んでインポートしました。

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手持ちのタブレット(BAMBOO)で、ブラシを変えて、ペイントしてみました。
筆圧がうまく認識されなくて少し、苦労しましたが、ドライバの再インストールで、なんとか設定できました。
ペンで軽くなぞっただけで、皺ができるのがすごい・・・、しかもさくさく動きます。

201304285

これを、エクスポートします。
エクスポートの画面では、OBJに加えて、法線マップ画像と、ディスプレイスメント画像も合わせて出力できます。
なんとカンタン!

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PoserPro2012にインポートして、ディスプレイスメントの設定後、レンダリングしたら、このようになりました。
少しぼけてますが、ちゃんと表示されています。

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次に、ノーマルマップをマテリアルルームで設定しました。

201304289

レンダリング結果はこうなりました。
かなりの精度で再現できていると思います。
これは、使えますね。
Zbrushでも同様のことができると思いますが、3D-COATは、現在、349US$と、低価格なところがうれしいですね。
もう少し、いろいろ試してみたいと思います。